老化の原因は?
誰しも自身の衰えを感じながら、以前の元気で力がミナギル時期を思いつつ、現在に納得をして過ごしているかと思います。タイムスリップ出来ればと思うこともありますが、ヒトは年齢を重ね、日々衰えていくのが現実ですね。
その現実のなかでも、老化を理解することで、喜びや楽しみが増え、自身でできることが増えると思います。
先日TVで、91歳の女性がバイクで運転をして、畑に行って腰から力が伝わり、力強く土を耕しているのを見て、「凄い!」と驚きました。老化を理解し、皆が健康に過ごしていければと思いますね。
老化とは
成熟後に
- 誰にでも起こり、
- 遺伝的にプログラムされ、
- 後戻りできず、
- 生命維持には不都合な現象とされており(老化の4原則)
遺伝子と生活習慣によって進行速度が異なると考えられています。
老化と加齢の違い
「加齢」:誕生から、どれだけの時間が経ったかを示すもの
(同じ年の同じ日に生まれた二人は、40年後、共に40歳になっています)
「老化」:大人になって以降、加齢に伴い、カラダの機能が衰えていくこと
・原因
老化の原因の1つとして、「活性酸素によって起こる体の錆び」と考えられています。
「活性酸素」:呼吸によって体内に取り込まれた酸素の一部が、通常よりも活性化された状態になること
私たちが呼吸している大気中の酸素よりも活性化された酸素およびその関連分子の総称で、不安定で色々な物質と反応しやすい性質をもっています。
身体の様々な部分を錆びさせる原因の一つですが、活性酸素が体内にできる原因も様々あり、呼吸をした際に吸い込む酸素の一部が活性酸素となり、車の排気ガス、たばこ、紫外線、激しい運動や心理的ストレスなども、活性酸素の蓄積を誘発し、老化の原因になります。
老化はいつから始まるか
個々の細胞のレベルで見てみると老化は生まれた直後から始まるとも言えます。ヒトの胎児から採取した細胞に対する研究で、胎児から採取した細胞はおよそ50回の分裂が限界(ヘイフリックの限界)であることが分かりました。そして限界まで分裂した細胞を老化細胞と呼びます。
老化細胞では、増殖能力がもとに戻れないように制御されており、老化細胞に増殖を促す処理を施しても、再度増殖が始まることはありません。若い頃は機能の低下した細胞は取り除かれ、新しい細胞が補充されることで、組織としての機能を保ち、老化を防ぐことができます。しかし、年齢と共に細胞が入れ替わるスピードは遅くなり、取り替えること自体ができなくなると、組織の機能が低下し、徐々に老化が進行していきます。やがて、細胞分裂の限界にまで達した細胞で生きていかなければならなくなります。
老化による身体への影響 参考
●脳神経系
大脳萎縮や脳細胞の減少、神経伝達物質の活性低下などから、認知機能の低下→ 70歳以上の約1割、90歳以上になると5割が、認知機能低下に伴う認知症となる
●心血管系
左室の肥大や冠動脈硬化、運動時の最大心拍出量が低下
→ 心筋梗塞や心肥大、心不全、高血圧を引き起こす可能性がある
●呼吸器系
肺胞そのものの数の減少、肺の弾性力の低下
→ 呼吸機能が全般的に低下する
●消化器系
咀嚼や嚥下能力の低下による誤嚥性肺炎、消化管運動が低下
→ 便秘や便通の異常、胃内容物の食道への逆流による逆流性食道炎などが見られる
●腎泌尿器系
糸球体の喪失や腎血流量の低下、ろ過率の低下
→ 夜間尿量が増え、尿失禁を引き起こす可能性がある
●骨格系
骨量や骨密度の低下による骨粗鬆症や骨折、関節液減少や滑膜の弾力低下
→ 関節炎を引き起こし、寝たきりとなる方も少なくない
上記以外でも高齢者には様々な身体の影響が出てきますので、皆が健康で快適な生活ができることがとても嬉しいことですね。
これから暑さが厳しくなる季節ですが、食事をしっかり取り、水分補給を欠かさず、熱中症対策が必須です。
海山の恋しい季節、新型コロナウィルス感染対策をし、夏を満喫しましょう。
(文責 事務 平野洋二)
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